グループツァーのプラスマイナス
- 千葉正樹

- 3 日前
- 読了時間: 4分

オーストリアの旅は衝撃から始まった。グループ23名中、17名分の荷物が届かない!私のも届かず、パンツがない、山用の厚手のシャツがない、望遠が使えない、ひげが剃れない。
ロストバゲージの届けは、スマートフォンの英語サイトからしか、それもひとりひとり、打ち込まなければならないというもの。添乗員さんが冷静に指導してくれて、どうやら打ち込みが終わったのが最初の晩の10時半。
でも、私はまだいい方で、12時すぎてもサイトが容量オーバーでうまくつながらず(500個もの荷物を成田に置き忘れたらしい)、翌日もスマホにかじりつきながらの旅行となった方がいた。
私は着替えは一切トランクに入れていたので、夜中にパンツそのほかを洗い、すっぽんぽんで寝て、翌朝それを身につけるということとなった。

そこで最初のミッションとなったのが、パンツなど衣類やら歯ブラシやらの購入。地元ガイドさんの案内で、まとまって買える店を紹介していただいた。
ひとりだったら、スマホでの打ち込みはできなかったろうし、慣れない街の買い物は大変だったろう。グループツァーならではの「防壁」が確かに機能した。


この8年ほど、グループツァーでヨーロッパ行きを楽しんでいる。年上の友人がいいツァーを探してきてくれるので、それにのっかっている。
以前は個人で全部手配していたが、最近、グループツァーも悪くないと思うようになった。
今回のトラブルのような場合はなおさらだ。


グループツァーのいいところは、地元でガイドさんがつくことだ。日本人のガイドさんはその土地で美術や建築、歴史などの研究をされている方が少なくない。そういった方にであうと本当に楽しめるし、勉強にもなる。
今回はメルクにある大修道院で、研究者らしい若い女性がガイドをしてくれた。すらすらと出てくる歴史的年月日や個人名、大きい歴史の流れを背景とした、修道院の運命の把握など、すっかり堪能した。

そして、個人旅行では行きづらいところに効率よく連れて行ってくれること。
山の中の塩と湖の街、ハルシュタットは人口わずかに700人。鉄道とバスを乗り継いでいけるのだが、相当に難しいだろう。そこにバスで乗り付けて、フォトスポットを次々と紹介してくれる。最後は湖に出るミニクルーズが準備されて、湖上から美しい街並みを堪能した。
ただ、そのとき、ああ望遠レンズがあればよかったのにという、ため息も出た。

最後のウィーンは自由行動となった。ホテルにようやくトランクがつき、ひげも剃れたし、服も着替えられた。望遠レンズも手に入れた。ウィーンの休日であった。
友人とふたりで街に出て、ああでもない、こうでもないと公共交通機関を探しての移動、それもまた楽しい。
ベルヴェデーレ宮ではグループツァーのように予約をしていなかったので、1時間の待ち時間ができた。庭を散歩しつつ、連日の移動で疲れた体をベンチで休ませていたら、保育園かと思われる子供たちの群れが。
それを目で追い、精一杯駆けていく姿を撮影できたのは自由時間ならではである。クリムトの「接吻」は撮影自由だったので、ゆっくりと画角を探して、アップを撮ることができた。


自由行動でよかったのは、食事を質量とも自由に選べたこと。ツァー中にグループで頂戴した料理も美味しかったのだが、お酒のおかわりをしづらかったり、あまり得手ではないデザートが必ずついたりと、自分の食事としては物足りなかった。
ウィーンでは友人とビールにワインを酌み交わしつつ、地元料理のグーラッシュをカフェで頂戴した。美味しかったし、量もちょうどよく、長居することもできた。
グループツァーと個人旅行、一長一短はある。長めの自由時間と自由に選べる食事回数の多いグループツァーというのが理想か。



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