仙台幻夢譚
- 千葉正樹

- 7月27日
- 読了時間: 1分

40年という時間は短くはない。モノクロームの仙台をしばらく追いかけてみたい。



喪失したものは、失ったという事実さえ、記憶から薄れていく。今回の作業は自らの記憶をたどる旅となった。写真に写っていてさえ、思い出せないモノ・ヒトが少なくない。
ひとつ確実なのは、私のモノクロ写真は、大きく変貌する日本の直前を切り取っていたことである。この4年後に始まるバブル経済の中、高層ビルが次々に建つ。男女雇用機会均等法は女性の足取りを変えた。


都市は非都市=農山漁村に寄生して生きる。だからその対価としての文化を生産し続けなくてはならない。都市が変貌し続けるのは、必然のメカニズムに組み込まれている。
だが、そこに生きる人間は思うのだ。変わらない街があってもいいではないか、と。




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